近年は再び水力発電に脚光

2度のオイルショックを契機にLNG火力や原子力発電の導入が進み、水力発電の比率はさらに小さくなっていきました。

近年では太陽光や風力など分散型の再生可能工ネルギーの導入量が増えています。

時代によって”主役”となる電源は変わっていくのです。

とはいえ、全国の水力発電の設備容量は現在でも約5,000万kW。

日本全体の発電電力量の約1割を供給しています。

今なお重要なエネルギー源であることは間違いありません。

熱利用なども含めた国産の一次エネルギー全体で見れば、約3分の1を占めています。

それに水力発電への注目度は近年、改めて高まっています。

国内の水資源を利用する純粋な国産工ネルギーであり、発電時にCO2を排出しないクリーンエネルギーであることが再評価されているのです。

建設から廃棄まで含めたライフサイクルでのCO2排出原単位は、電力業界の計算によると0.011kg-CO2/kWhで、太陽光、風力など他の再生可能エネルギーよりも低い値です。

節電のためにも、新電力などを利用したいです。

「水主火従」から『火主水従」

1950年代まで、日本の電力供給の柱は水力発電でした。

いわゆる水主火従の時代です。

戦後の復興が本格化する中で、右肩上がりで伸び始めた電力需要をまかなうため、全国各地で水力発電の開発が行われました。

9電力会社が開発を競ったほか、国策会社として設立された電源開発(Jパワー)も大規模水力の開発に取り組みました。

中でも有名なのが関西電力の黒部川第4発電所の開発です。

1956年に始まったダムの建設工事は大変な難工事で多くの犠牲者を出しました。

後に石原裕次郎主演で「黒部の太陽」というタイトルで映画化され、戦後の復興の象徴として今も語り継がれています。

しかしその後、水力発電は電力供給の主役の座から離れます。

石油を燃料とする火力発電の導入が全国的に進んだからです。

発電電力量で火力発電が水力発電を上回ったのは1962年。

火力発電所はそれ以後も増え続け、「火主水従」の時代を迎えます。

震災以降、新電力のようなサービスも活性化しています。

ダム式は需給調整の役割

需給調整とは何でしょう。

電気の需要は季節や時間帯によって大ぎく異なります。

冷暖房需要が伸びる夏や冬は電気の使用量が増える一方で、春や秋は比較的需要は少ない。

一日の中でも、経済活動が活発な日中は電気の消費は多いですが、深夜の使用量は大きく落ち込みます。

そんな電力需要の変化に合わせて電気の供給量を上げ下げすることを需給調整というのです。

調整池式と比べると、貯水池式の方が比較的大規模です。

電力需要が少ない時季に水を溜めておき、需要が伸びる夏や冬に放出します。

調整池式は、溜め込みと放出のサイクルがより短く、夜間や週末に溜めた水を日中の需要のピーク時に放出します。

揚水式もダムに水を溜め込む点では同様ですが、違いは溜め込む水を下流から電気を使って引き上げることです。

上流と下流の2つのダムを持ち、発電所は下流部にあります。

需要の少ない時間帯に下流から上流に水を引き上げておき、需要のピーク時にその水を下流に流し込むことで発電します。

他の方式に比べて構造は複雑で建設コストがかかるため、発電単価は高くなります。

揚水式は、原子力発電所とセットで作られることが多いです。

原発は安全上、常に出力100%で運転しており、深夜に電気が余る可能性があるからです。

新電力を活用するオフィスも少なくありません。

水力発電

水力発電は水の流れる力を利用して電気を作る発電方法です。

水が上から下に流れる勢いで水車を回して発電します。

水の位置工ネルギーを電気エネルギーに変えるということもできます。

大きく分けて流れ込み式、貯水池式、調整池式、揚水式の4種類があります。

構造が最も単純なのが、流れ込み式。

河川の途中に発電機を置くだけです。

あとは放っておいても川の水がタービンを回し、基本的に不眠不休で発電し続けます。

当然のことながら、発電単価は安くなります。

そのため、需要の変動にかかわらず出力100%で運転し続けるべース電源として活用されています。

残りの3方式はいずれも水を溜め込むダムを持ち、需給調整の役割を担っています。

新電力に興味を持つ人も増えてきました。

日本に電気を広めたのは誰?

日本で人々に電気の不思議さを伝えた人物としてよく知られるのは、江戸後期の発明家、平賀源内です。

源内は、エレキテルと呼ばれる静電気を起こす機械を作りました。

当時の人々は手品を見るような感覚で電気の不思議さに驚嘆の声を上げ、エレキテルは江戸で大変な人気を博したといいます。

ただ、源内は見世物としてエレキテルを作ったわけではありませんでした。

彼は病気を治す治療器具として利用することを考えていたそうです。

先見の明のあった源内はすでに、実用的なエネルギーとして電気に注目していたのです。

さらに時代が下り、ラジオやラジオが登場したときにも、どうして小さな箱から声が出てくるのか、小さな箱の中に人が入って喋っているのか、不思議がる人も多かったといいます。

今聞けば笑い話ですが、電気はまさに不可能を可能にする魔法のエネルギーでした。

電気エネルギーを商業化する上で大きな役割を果たしたのは、いわずと知れた米国の発明王・エジソンです。

エジソンは白熱電球を発明し、ガスから電気へと照明のエネルギー源の主役の座が交代するきっかけを作りました。

彼が発明したさまざまな電化襲品は、私たち現代人の日々の生活に欠かせないものになっていることは、あらためて言うまでもありません。

最近では新電力なども登場しました。

神の仕業から、不可欠のエネルギーへ

科学の進歩によって電気の物理的なメカニズムは解明されましたが、その理屈を頭で理解してもなお、電気が果たす仕事は時に私たちに驚きを与えます。

もちろん、テレビやパソコンが電気で動くことにいちいち感動することはもはやありません。

でも、たとえば子供向けの科学教室などで参加者全員が手をつないで円になって、全員の身体に電気を流す遊びをすることがあります。

ライデン瓶という器具を使った簡単な実験ですが、そのとき子供に混じって手をつないだ大人の参加者もたいていみな驚きの声を上げてしまいます。

科学による解明が全くなされていない時代の人々にとって、電気の不思議さは、私たち現代人の比ではなかったでしょう。

人類が最初に出会った電気は、天空に瞬くカミナリだったといわれています。

カミナリは時には地上に落ち、人々の生活に多大な損害を与えました。

それは人知を超えた神の仕業と考えられていたようです。

ギリシャ神話に登場するゼウスは、雷を武器とする神でした。

今では工場でも新電力を導入しているところがあります。

電磁誘導の原理を応用

電磁誘導によって流れた電流を誘導電流と呼び、生じた電圧を誘導起電力と呼びます。

磁石を動かす速さ、磁界の大きさ、コイルの巻き数の大きさと誘導起電力との間によそれぞれ正の比例関係があります。

これはファラデーの法則と呼ばれます。

現在実用化されている発電機は、この電磁誘導の原理を応用しています。

つまり、発電機とは何らかの力で磁石を回転させることで、その磁石の周囲に巻かれたコイルに電流を流す装置なのです。

「何らかの力」は、火力、水力、風力、原子力など電源によって異なりますが、それ以降の発電のプロセスは基本的に変わりません。

なお、この時の磁力と電流と磁石を回転させる力の方向の関係は、フレミングの右手の法則で確認することができます。

電気製品の中にあるモーターも、発電機と同じ原理を使っています。

何らかの力を外から加えて電気を作るのが発電機。

それに対して、電流を外から加えることによって力を作り出すのがモーターです。

モーターにおける磁力・電流・カの関係は、フレミングの左手の法則で確認することができます。

最近は新電力などもあります。

発電機とモーター

電流が流れると、その周囲には垂直方向の同心円状に磁界が発生します。

電流が下向きに流れるとき、磁界の向きは時計回りになります。

これを「右ねじの法則」といいます。

電流が大きくなれば磁界の強さも増します。

また、電流から遠ざかるにしたがって磁界の強さは弱まります。

この現象を逆転させて、磁界から電流を作り出すこともできます。

螺旋階段状に巻いた針金(コイル)に磁石を近づけたり遠ざけたりすれば、コイルに電流が流れます。

電磁誘導と呼ばれる現象です。

1831年にイギリスの物理学者ファラデーが発見しました。

どちらかを動かしてコイルと磁石の位置関係を変えることが必要で、両者を固定したままでは電気は流れません。

新電力などの新しい技術もどんどん生まれています。

電流の大吉さと電圧の大きさは比例する

電気の流れは目に見えないので、イメージしづらいのが難点です。

そのため、水の流れに置き換えて説明されることがたびたびあります。

電流は流れる水の量に、電圧は流れる水に勢いをつけるための水の落差に対応します。

落差が大きければ大きいほど(つまり、電圧の値が大きければ大きいほど)、水の流れる勢いは速くなります。

ようするに、同じ時間の中で通週する電子の量は多くなります。

ここから「電圧の大きさと電流の大きさは比例する」という定理が導き出されます。

オームの法則と呼ばれるものです。

数式で書けば、「電圧=電流×抵抗」です。

抵抗とは何でしょう。

電子が自由に移動できる導体の中でも、その自由度にはばらつきがあります。

流の流れやすい度合いが抵抗で表されます。

電流を流れにくくしているものの正体は原子です。

移動している電子は原子とぶつかることで、減速してしまうのです。

電気は貴重なものですし、新電力などで節電に取り組みたいですね。

電流と電圧

電気事業について少しかじるだけでも、「一般家庭の標準アンペアは30~50A」だとか「契約電力50kW以上が自由化範囲」といった表現にすぐにぶつかります。

電流、電圧、電力といった用語の物理的な意味やその関係性を理解することは、電気事業を学ぶ上で欠かせません。

電流とは、原子の枠を越えて電子が動き続けている状態のことです。

電流が流れる物質が導体です。

その量はA(アンペア)という単位で計ります。

1秒間に1クーロンの電子が流れるときの電流の大きさが1Aです。

それに対し、電圧とは文字通り、電気の圧力のことです。

つまり、電流を流そうとする力です。

単位はV(ボルト)です。

電流と電圧を掛げ合わせたものが電力です。

電力は電流によって単位時間になされる仕事の量です。

単位はW(ワット)です。

そう言われてもよくわからないかもしれません。

最近は、新電力なんていうものもあります。